将来訪れる「親の介護」について考えておきたい。「親の介護が必要になるのはいつ頃なのか?」「いざというときに困らないように今から備えておきたい」
こういった疑問に答えます。
✅本記事の内容
- 介護が必要となる平均年齢は75歳【食事や排せつに手助けが必要になるのは80歳~】
- 相談先を把握しておく【まずは地域包括支援センターへ】
- 家族で話し合いをしておこう。【親の意向や介護費用について】
介護が必要となる平均年齢は75歳
親の介護が必要となる平均年齢は75歳です。
介護が必要になると「要介護認定」を受けて要介護度が決められます。
この介護度によって受けられる介護サービスが異なり、入所できる介護施設も変わってくるため、とても大事な認定です。
要介護認定の決定は以下のような状態を参考としています。
簡単にまとめると
【要支援1・2】「日常生活の基本的なことは自分でできるが、一部の生活支援が必要な状態」
【要介護1~5】「人の手を借りずに自分だけで日常生活を送ることが難しい状態」
というイメージです。
【食事や排せつに手助けが必要になるのは80歳~】
80歳以上の方の要介護の発生率は約30%です。
以下のグラフをご覧ください。介護認定の認定率は80歳から急上昇し、約30%の方が何らかの認定を受けていることが分かります。
また、こちらのグラフは【80歳~85歳の方の要介護度の内訳】を表したグラフです。
- 要支援1・2の合計が34%
- 要介護1~5の合計が66%
80~85歳の方の内66%が要介護1~5の認定を受けているという結果になっています。
※【要介護1~5】「人の手を借りずに自分だけで日常生活を送ることが難しい状態」
2つのグラフから
- 介護認定率は80歳から急上昇し約30%になる。
- 認定を受けている方の66%が要介護1~5の認定となっている。
ということが分かります。
相談先を把握しておく【まずは地域包括支援センターへ】
親の介護が必要になったときにまず相談したいのは「地域包括支援センター」です。
地域包括支援センターとは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」です。
地域包括支援センターには「社会福祉士」「保健師」「主任ケアマネージャー」といった専門職が配置されています。そのため、専門知識を生かして幅広い分野でのサポートが受けられることが特徴です。
必要に応じて要介護認定の申請を代行するなど、制度やサービスを利用するための支援をします。
家族で話し合いをしておこう。【親の意向や介護費用について】
いつ、どこでやってくるか分からないのが介護。そのため、自分の親の介護について事前に話し合っておくことはとても大切なことです。
・親の意向について
親の介護について話そうと思ってもいつ、どんな内容を話せばいいのでしょうか?
「親がどんな将来を送りたいと思っているのか?」といった「親の晩年の暮らし」を知ることができれば子供としても安心でき、親の介護にも備えやすいと思います。
親の考えはそれぞれ違いがあると思いますが、どんな状態であれ、本人の望んでいる暮らしが必ずあるはずです。
ですので、介護について話し合おうと意識しすぎるのではなく、まずは「これからやってみたいことはある?」とお父さんやお母さんに夢や生きがいについて尋ねてみるのもいいのではないでしょうか?
・介護費用について
親の介護をする上で避けて通れないのがお金の話です。
親の老後にお金の問題で頭を悩ませないためには「親の資産を把握しておく」ことが重要です。
親の資産を把握していれば、急に介護が必要な状態になったときや、親の認知機能が低下したときにどのように介護費用を捻出するか計画が立てやすくなります。
💡チェックポイント
【貯金】
- 貯金額
- 銀行口座/暗証番号
- 通帳や印鑑の保管場所、キャッシュカード/暗唱番号
【年金】
・年金額(振込通知書で確認できる)※年金が振り込まれる通帳も確認しておきましょう。
親の老後にかかるお金は親の資産でまかなわれるのが一般的ですが、足りなくなったときや、親の認知機能が低下したときなど、万一の事態を想定して家族で情報を共有しておきましょう。
まとめ
いつかは訪れる親の介護。
介護に直面したとき、どこに相談すればいいのか(窓口)、介護が必要になったときの手続きの仕方、介護保険制度でどんなことがお願いできるのかを知っておくだけで、いざというときに慌てずに済みます。
介護の予備知識をつけて「突然きても慌てない」そんな心構えをしておきたいですね。